ADRIAのサブバッテリーとポタ電を再確認してみた

偶然だが、キャンピングカー火災事故の動画を見た。車載のサブバッテリー(リチウムイオンバッテリー)からの出火が原因だったとのこと。リチウムイオンバッテリーによる火災はニュースでよく報じられているが、キャンピングカーでの火災となると気になったので、自分の環境を再確認・再考してみた。

YouTubeで偶然見たキャンピングカー火災の動画というのは、こちら。キャンピングカーで生活をしている人のようで、火災により家財のほぼ全てを失ってしまったそうだ。幸いなことに擦り傷程度の軽傷で済んだとのこと。台湾SEGL社製(バッテリーセルは韓国LG社製)の三元系リチウムイオンバッテリーを3個使用していたと公開されている。就寝中にまるでポップコーンが破裂するように次々とバッテリーセルが弾けて出火したそうだ。充電中では無かったようだ。

翻って、うちのADRIAのサブバッテリーはどうか? ADRIAに搭載されているのは、オンリースタイル製のリン酸鉄型リチウムイオンバッテリー、400Ah(5,100W)だ。

上記価格は4年前のもので、現在の販売価格は658,900円にもなっている。4年前にADRIAを購入した際に納車前にデルタリンクで取り付けてもらった。キャンピングカーは犬連れ車中泊旅をすることが目的だったので、夏にノエルとリオンを留守番させることが必須だった為、当時としては珍しい事だったが、迷わずリチウムイオンバッテリーを選択した。ADRIAには家庭用エアコンを設置しているのだが、最高消費電力を800W、通常消費電力を400Wと想定して、6時間~12時間の連続稼働が出来るようにと400Ahに決めた。

設置場所は、横向きのセカンドシート(サードシート?)の中で、運転席側のFFヒータのダクトを撤去して、ギチギチに設置してある。

現在はバッテリーの上に大きな充電器が乗っていて、冷却用の通風スペースをかろうじて確保しているというような状態だ。

リチウムイオンバッテリーを選ぶに当って、当時から出火の危険性は認識していたので、技術的なことはよく分からなかったが、エネルギー密度は低いが安全性が比較的高いとされる種類のリチウムイオンバッテリーを選んだつもりだった。

この当時の業界の状況を振り返ってみると、2018年トイファクトリーのHPには、以下のような記事があった。

『「リチウムイオンバッテリーの搭載はトイファクトリーでも出来ますか?」
弊社からの回答はズバリ「NO」です。(中略)上記の事を理由を基に弊社は「NO リチウム」と言う立ち場であり、今時点の環境技術の中ではトイファクトリーでは対応できません。今回のブログは決して大袈裟に書いたつもりはありません。』

バンテック社もほぼ同じ見解のようだった。今になって先に記したような事故を見るにつけ、ビルダーとして責任ある立場だったと思う。

キャンピングカーを買ったのは初めてあり、バッテリーの動向など知らなかったとは言え、4年前に400Ahのリチウムイオンバッテリーを搭載するとは、ずいぶん思い切ったことをしたものだと思う。怖いもの知らずだ。

では、今現在の状況はどうか? 先日の「キャンピングカーショー2023」でトイファクトリーで貰ったパンフレットの中に次のようなものがあった。

いまさらリチウムイオンバッテリーかと思っていたが、「NO リチウム」という立ち場を取っておられたのだから、これは画期的なことなのだと改めて知った。バンテック社もEcoFlowと共同開発して、リチウムイオンバッテリーを採用開始したようだ。今年はデュカト元年とばかり思っていたが、リチウム元年でもあったのね。

じゃあ。紀元前4年にリチウムイオンバッテリーを搭載したウチのADRIAは大丈夫か? ある日突然、ポップコーンのように爆発・出火しないだろうか?

オンリースタイル製のリチウムイオンバッテリーはリン酸鉄型リチウムイオンバッテリーである。オンリースタイルによれば、三元系リチウムイオンバッテリーに比べエネルギー 密度が低い為、安全マージンがしっかりとられており、非常に安定した結晶構造を持つため、熱暴走による発熱・発火の恐れが少ないのが特徴だ、とある。まずは、ここで一安心。

SimpleBMSという制御基板を搭載しており、充電時に各セルの電圧を監視し、セル電圧が3.7V以上になった際に熱として放電し、セル 間のばらつき及び通常使用における過充電を防止し、バッテリー充電時の過度なばらつきを防止する機能があるそうだ。

オンリースタイル製のリチウムイオンバッテリーは UL認証、CE認証という規格を取得しているのも安心材料だと思う。これに加えて、トイファクトリーの採用した「SUPER B」は、UN38.3規格とUN ECE R10規格を取得している。これはリチウムイオン電池の品質や製品規格ではなく、「輸送時の安全維持」を目的とした国連の規格だそうだ。更に保温機能やスマホとの連携機能が付いていたりするのだが。

リン酸鉄型リチウムイオンバッテリーであること、周囲の機器を含めて過充電・過放電の配慮がなされていることから、このままADRIAのリチウムイオンバッテリーを続けても大丈夫だと判断する。

サブバッテリーに加えてADRIAにはポータブルバッテリーも積んでいる。RIVER Proと専用エクストラバッテリーで1,440Wh(720Whx2)になり、主に携帯やパソコンの充電に使用している。以下のような設置台をDIYして便利に使っているのだが、大丈夫だろうか?

調べてみると、RIVER Proシリーズには三元系リチウムイオンが使われていることが解かった。原理的にはリスクが高い製品である。また、寿命(充電回数)も800回とリン酸鉄型リチウムイオンバッテリーと比較して一桁短い。DELTA Pro、DELTA 2、RIVER 2 などの新製品から、三元系からリン酸鉄型に置き換わってきているようだ。もう少しで購入後2年となるので、次にはリン酸鉄型に更新したいと思う。

どちらもADRIAの入口付近に設置してあり、キャブコンなので後部ドアも無い。バッテリーから出火したら逃げ場が無いので、どうするか?

家内はノエルとリオンを連れてルーフウィンドウから逃げるから大丈夫だとのこと😅

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