キャンピングカーのLPガス充填問題に対応する為に「LPガス質量販売緊急時対応講習」を受講して、講習修了証の発行を受けてきたので報告したい。
令和4年(2022年)7月15日に経済産業省から「キャンピングカー等に係る30分ルールの代替措置」が公布・施行された。これまでは、LPガス販売事業者が駆けつけて措置を行なうことができる30分以内の場所にしかLPガスを販売することができなかった。それに対して、講習会を受講して免許を受けることにより、LPガスの供給と入手を柔軟に行えるようになった。しかし以前、経済産業省のガス安全室に電話して確認したところでは、講習会等の詳細は今のところ未定だとの事だった。そのことは、以下の記事にまとめた通りだ。
今年の3月になってから再確認してみると、講習会が開催されていることを知った。「質量販売緊急時対応講習実施者」としては現在のところ、以下の2つのみだが、ZOOMでのオンライン受講も可能となっている。
講習実施者 | 開催地 | |
1 | イーエルジー株式会社 | 大阪府東大阪市 |
2 | 公益社団法人 千葉県LPガス協会 | 千葉県千葉市 |
おお~。千葉県で実施してるじゃないか~。という事で早速申し込んで、先日受講してきた。
講習日当日はバグトラックに乗って出掛けた。「千葉県LPガス協会」には駐車場が無いので周辺の駐車場に停めた。
正面の煉瓦色のビルが「千葉県LPガス協会」の入っている建物だった。駐車場から数分の距離だった。
5階の大会議室で実施されるようだ。
座席は指定席で、運が良いことに一番前の席になった。会場の前方には実際の機器が展示されていて参考になる。この日はオンラインの人も含めて73名の受講があり、なかなかの盛況だった。キッチンカー、キャンピングカー、屋台の人がそれぞれ数人ずつで、残りは販売店の人という感じだった。
講習の内容は以下の4科目で、合計4時間以上行うことが定められている。また、講習後に理解度確認テストも必要となっているとのことだ。
- 液化石油ガスの基礎
- 各種設備の機能、取扱い
- 緊急時の対処の方法
- 関係法令
2と3の科目が中心であるが、1の科目で化学式やら元素周期表、分子式、mol等に再会して懐かしかったものの、すっかり忘れ果てていることに唖然とした。
4時間の講習と確認テストを終わらせて、めでたく、その当日に「受講証」を入手することが出来た。これを携行し、販売店に提示することによりLPGボンベへの充填をしてもらえるようになる。
但し、この効力については、実際のところ大いに疑問が残るところではある。この修了証を持った者にはガスを充填しなければならないというような強制力があるものでは決して無い。そもそもLPガス販売というのは体積販売が基本で、キャンピングカーやキッチンカー、屋台等の質量販売は例外的な販売形態で、面倒で儲からないので、質量販売には対応していないLPガス販売業者も多い。この修了証を提示することにより、LP事業者に課される以下2つの義務が免除されることになるので、売って貰いやすくなるということに過ぎない。
- 配管との接続義務
- 緊急時対応業務(30分ルール)
※「AutoCamper」誌の以下の記事にさらに分かり易く紹介されているので、ご参照下さい。