バグトラックでWAVE2炎天下ガチ評価

東京では猛暑が続いている。この機に、EcoFlow WAVE2 の評価をDELTA2 Maxとの最強の組み合わせで行ってみた。猛暑の中、バグトラックでノエルとリオンをお留守番をさせた場合を想定した実験だ。自分がその中に留まるという決死の人体実験をおこなった。条件が厳し過ぎるので、ある意味極限テストというか意地悪テストとなる。

DELTA2 Maxの上にWAVE2を重ねて設置した。比較的安定していてこのまま走行しても崩れ落ちる事は無かった。床に置くよりも高温となる排気ダクトの長さを短く出来るメリットがある。DELTA2 MaxとWAVE2とはDC接続をする。これにより、2つのメリットがある。インバーターを介さないので損失が少なく、インバーター冷却ファンも動かないので静かだ。

接続ケーブルが太くて硬いので邪魔になるが、機器の設置面積は床に置いた場合と同じに抑えられた。

排気ダクトは標準のカバーにΦ100mmのフランジをアルミテープで留め、ダクトはホースバンドで固定した。

薪ストーブ用の穴には、Φ75mmのダクトを通している。異径カップリングを介してダクトを固定した。

車外の排気側には、雨避けとして薪ストーブ用のスパークアレスタを使っている。

外気循環の吸気ダクトもこの様に長さを短くすることが出来た。排気と同様の方法でダクトを接続してある。

車外から見るとこの様な感じになっている。角型のフランジを取り付けたところ、偶然スライド窓の溝にピッタリとはまって安定して固定出来た。虫除け網とガラリを付けたら、更に改善できそうだ。

冷気の吹き出し口は知らないうちに閉まってしまうという問題があるので、本体に付属していたダクト用フォームを小さく切って、吹き出し口に挟んだ。

その上で標準で付属するダクトを取り付けて風向を調整した。

WAVE2は基本的にはドレンレスなのだが、湿度が高くなった場合にはドレン排水が必要となる。標準で付属するドレンホースは太くて固いので取り回しが悪い。そこで、この様なノズルとホースに交換して、スライドドアの隙間から車外に排出することにした。

4ヶ所の気温が計測できる温度計を導入した。温度計の本体はこの様にテーブルの上に置いた。

車外の温度はバッテリーケースの中に設置したセンサーで計測することにした。

運転席の温度を計測する為、センサーはここに置いた。

冷風の吹き出し口の風の当たる椅子の上にもセンサーを設置した。この辺が一番冷えそうだ。

上の数値はこの温度計を置いてある周囲の温度、下の左は車外の気温、下の中央は運転席の温度、下の右は吹き出し口の風の当たる椅子の上の温度となっている。実験を始める前の温度は、①テーブル上:37.5℃、②車外:35.2℃、③運転席:43.1℃、④ 吹き出し口:37.7℃。

カーテンは閉めた状態にした。

実験を始めた時間は、まだ、160Wのパネルで56W発電できる程に陽が当たっていた。

WAVE2の設定温度は22℃、風量は最大の設定とした。この状態で吹き出し口の温度は25.4℃だった。

内気の吸い込み口の温度は33.7℃、バッテリーの稼働時間4.9時間となっている。

DELTA2 Maxのアプリの表示では、消費電力は385Wで稼働時間は5.16時間となっていた。

12:47に実験開始。①テーブル上:35.6℃、②車外:32.8℃、③運転席:44.7℃、④ 吹き出し口:34.8℃。

約30分後。①テーブル上:34.0℃、②車外:31.9℃、③運転席:44.8℃、④ 吹き出し口:32.8℃。

約1時間後。①テーブル上:32.9℃、②車外:31.8℃、③運転席:42.2℃、④ 吹き出し口:31.8℃。

約1時間30分後。①テーブル上:31.9℃、②車外:31.9℃、③運転席:40.1℃、④ 吹き出し口:30.3℃。

ここで、生存確認の為に妻が電話をしてきてくれたので、ついでにコーヒーの差し入れを頼んだ。実験データに影響を与えないよう、スライドドアは開けずスライド窓から受け取った。

約2時間後。①テーブル上:31.0℃、②車外:32.0℃、③運転席:38.4℃、④ 吹き出し口:29.3℃。ようやくこの頃から涼しいと感じるようになってきた。

約2時間30分後。①テーブル上:30.9℃、②車外:31.9℃、③運転席:36.9℃、④ 吹き出し口:28.9℃。

約3時間後。①テーブル上:30.0℃、②車外:31.7℃、③運転席:36.0℃、④ 吹き出し口:27.4℃。吹き出し口で27℃台となってだいぶ涼しくなってきたので、ここで実験を終了することにした。なんとか熱中症で倒れることなく、無事実験を終了することが出来た。😅

内気の吸い込み口の温度は29.0℃、バッテリーの稼働時間2.6時間となっている。

330W程度で3時間フル稼働させて、バッテリー残量は45%、あと2時間以上稼働させることができそうだ。

以上の結果をまとめると下図の通りとなるのだが、これをどう見るか?

1.WAVE2を稼働させれば、人間は炎天下のバグトラックに3時間はそこそこ快適に留まることが出来る。テーブル上と吹き出し口で2℃程度の差がある。部屋の中でその程度の温度ムラが発生していることが分った。扇風機を追加導入すればそれらが解消されて全体として涼しくすることができそうだ。

2.犬は人間よりも高温環境に弱いので、WAVE2を稼働させたとしても炎天下の車内に放置することは出来ない。ADRIAであっても炎天下では、家庭用エアコンとデュカトのエアコンを併用しないと冷えないのと同じだろう。しかし冷気が強く当たる場所は涼しい事が分ったので、ノエルとリオンがそこにいてくれるなら、たとえ炎天下であっても実用性があると思われる。厳しい環境であったとしても、スポットクーラーとしては十分な性能があることが分った。

3.運転席と比較すると、どの時間でも10℃程度は温度を下げることは出来ているので、運転席の窓にシェードをして温度の上昇を抑えれば、更に冷房の効きを良くする事が出来そうだ。同様に排気ダクトは非常に高温になるので、二重ダクトの外側に更に断熱材を巻くなどすれば、冷房効果が向上しそうだ。

4.最も想定される使い方は、熱帯夜(気温25℃以上)に快適に寝れるようにするという事なので、引き続き熱帯夜でのWAVE2 の評価を行いたい。

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“バグトラックでWAVE2炎天下ガチ評価” への2件の返信

  1. はじめまして、すごいです!
    もしよければ排気ダクトやフランジの品番など教えて下さい!

    1. ご返事が遅くなり、スミマセンでした。
      フレキシブルダクトは、OOPPEN 換気用ホース(耐熱・防水)100mm
      パイプフランジは、TiCoast ストレートフランジ150㎜(方型-100mm)
      をそれぞれ使用しました。ご参考まで。

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