妻が知人に「キャンピングカーで旅行をしたり、アウトドアを楽しんでいるんですよ。」と話をした際に、「気を付けてね。知り合いのご夫婦が定年後にキャンプを始めて楽しんでたんだけど、一酸化炭素中毒でご主人が亡くなってしまって、一緒に行ってた奥さんは後遺症が残ってしまったのよ。」と言われた。その話を聞いて、やけに危険を身近に感じてしまった。同世代の事故ほど応えるものは無い。
今までは一応、ADRIAを買った時に最初から付いていたものをギャレーの壁に取り付けて使用していた。「FireAngel」というイギリスの会社のものらしい。裏面に単三電池を2個入れると動作する方式だ。
正面にアラームの動作確認用ボタンがあるが、濃度表示等は一切無い。さっぱりとした機能のものだ。
線香をセンサーに15cm程度に近づけて動作確認をするように書いてあったので、一応動作確認をしてADRIAで2年程度使用を続けている。
しかし、一酸化炭素濃度値の表示も無く、正常に動作しているのか判らない。また、電池切れになっていたり、機器不良というようなこともある。センサーの感度が正常かどうかも判らない。そこで、思い切って一酸化炭素チェッカーを2台増設することにした。全部で3台を稼働させておけば安心だろう。
1台目
- キャンプアラーム (ブラック)
- VSTN製
- ¥2,999(Amazon)
- 日本語音声、日本語説明書付き、デジタル表示、発報85dB
裏側に単四電池3本を入れると連続動作する。電源スイッチは無い。
正面のテストボタンを押すと、赤いLEDと液晶のバックライトが点灯する。
線香3本を使って動作確認をしてみた。400PPMを超えると直ちに警報が発報して、赤いLEDが点滅することが分かった。
警報発報仕様は下記の通り。
2台目
- キャンプ用一酸化炭素チェッカー2(CG1-559-BK)
- DOD製
- ¥15,400(DOD直販)
- 日本製の高感度センサー搭載、コンパクト設計、マニュアルタグ付、カラビナストラップ付、省エネ仕様、液晶ディスプレイ
正面側。液晶画面と電源スイッチがある。タグには使い方と発報仕様が記載されており、実際に使用する時に便利だ。ブラック塗装とカラビナが質感が良い。
裏面側はセンサーと電池交換蓋がある。
ボタン電池は、CR2032を1個使用する。動作確認用に最初から電池が入っているが、新しい電池に交換する必要がある。
同じように、線香3本を使って動作確認をしてみた。一酸化炭素の濃度が範囲内になって5分経過後に発報する仕様になっているので、直ぐにはアラームは鳴らない。電池の残量が分かるのは良い仕様だと思う。
電源ボタンを短く1回押すと、MAXランプが点いて、計測した濃度の最高値が表示される。
警報発報仕様は下記の通り。
本当に必要なときだけにアラームが鳴る優しさがあるが、短時間(5分以内)に20,000PPM程度に濃度が上昇した場合には、アラームが鳴らずに死んでしまうことになる。キャンプ場で安易にアラームが鳴ると、周辺のテントの人に迷惑になるので、簡単に発報しないようになっているのだと思われる。
二つのサイズ感は以下の通りで、DOD製が圧倒的に小さく、持ち運びに便利だ。
二つの評価をする為にどうしようかと考えた。バスルームのポールに吊るしてみた。
まず、タフ丸Jr.を床に置いて炊いてみた。
10分程度放置してみた。バスルームは暑くていられないような温度になったものの、一酸化炭素の濃度は0PPMで、上昇する兆しは無かった。ガス器具の場合は燃焼状態が良くて、一酸化炭素の発生は少ないのかもしれない。ADRIAの中で鍋をする時は、天井の窓を開けるように注意しているが、その程度で大丈夫なのかもしれぬ。
次に、線香を3本焚いてみた。
香りはきついが、この程度では一酸化炭素濃度は簡単には上昇しなかったので、線香をチェッカーから約30cmの距離に近づけてみた。どちらも60PPM強を示していて精度が良いようだ。
空気の流れが多少ある為か、55PPMと30PPMとになってしまうこともあった。
線香をバスタブの縁に置いてしばらく様子を見た。大陸製は0PPMを示すが、DOD製は14PPM~21PPM程度を示していた。これが感度の違いなのか。
DOD製のアラームを確認したかったが、バスルームで400PPM以上の濃度を5分以上継続するのは困難だったので、以下のように耐熱ボウルの中に置いてみた。
この方法で、アラーム音とアラームLED点灯を確認することが出来た。
DOD製は持って歩き易いので、テントの中に吊るしたり、乗用車で仮眠をするときなどにも便利そうだ。アラームの発報仕様については一長一短があるが、400PPMで直ぐにアラームが鳴ると、キャンプしている時に結構鳴ってしまうのではないだろうか。今後3つの一酸化炭素チェッカーを併用して様子を見てみたい。