キャンプ場で肝心な時にポンプアップできなくなり、その後メンテナンスの重要性に気付かされたColemanのガソリンランタン。あれこれ調べるうちにランタンに興味が湧いてきた。Coleman に限らず、古いランタンは人気があり、コレクターも大勢いるということが分かった。自分の生まれた年月に製造されたランタンはバースデーランタンと言い、まるで、ワインやライカの様な状況になっているそうだ。
そんな時に「キャンプグッズ・マガジン vol.16」を見ていたところ、特集記事の後の方にあった「無敵のメインテナンスマスター入門講座」と題した記事に目が止まった。
その記事を書いていたのは、「Viblant」というヴィンテージランタンのメンテナンスや販売されている会社の代表の方だった。その会社のHPを調べてみると、なんと店舗は二子玉川にあるとのことだ。近くではないか。
ランチに出掛けた妻を迎えに行きがてら、お店を訪問してみた。バースデーランタンを探していると伝えたところ、ピッタリ誕生年では無いものの、欲しいと思っていた形と色のランタンが1台だけあった。
Coleman 200A 1964年12月製造
「The Coleman Museum」さんの情報によれば、1961年から1963年の間は、(経営的な危機でもあったのか?)変化が激しく、一時的に色がバーガンディ色(濃いワイン色)になったり、ベンチレーターが背の高いものから低いものに変更されたりされたそうだ。お迎えしたものを見てみると、刻印ではDec.1964となっているが、背の高いベンチレーターになっている。ベンチレーターだけ、1961-1962年式を後付けしたのかどうかは判らない。誕生日に近いもので、気に入った色と形のものが手に入った。丸いホヤがかわいいではないか。
ベンチレーターの塗装の剥げた感じが趣きがある。侘び寂びの世界だ。そもそも、バースデーランタンが古くさいとかポンコツだと思ったら、辛くなる。まだまだ元気で現役だ。
「Viblant」では以下のようなオリジナルランタンケースや
ランタンの持ち手のカバー等も製作•販売している。
週に何度か灯を点しては悦に浸っていた。ところが、テラスにてベランピングしていた際に、なぜだか点灯しなくなってしまった。給油した際に何かおかしな事をしてしまったのかもしれない。最近のランタンには無い、この点火レバーが原因かもしれぬ。
タンクに圧がかかっていないのか等、何度も確認したが、シューというガスが噴き出している音がしない。
観念して、「Viblant」に持っていき、診て貰った結果、ジェネレーターの中のクリーニングロッドの先に付いている目に見えないくらい細い棒が曲がってしまっていたのが原因であることが分かった。ジェネレーターを交換すれば簡単だが、細い棒をペンチで真っ直ぐに戻してくれた。
古いコールマンの初心者が良くやってしまうトラブルだそうだ。熱い時に点火レバーを動かしたことが原因かもしれないとのことだった。最近のランタンでも自動で同じことしているそうだ。レバーが2時の角度になったタイミングで、エキセントリックブロックが上昇する構造になっているそうだ。
出典 : Coleman Lantern Maintenance Handbook
出典 : Coleman Lantern Maintenance Handbook
カメラのレンズ沼に続いて、ランタン沼にハマったかもしれぬ。